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この度訪問看護ステーションを開設しますが、あるか訪問看護ステーションの“あるか”はラテン語で方舟を意味するArcaのことです。

“あるか”には、ノアの方舟が地球上の生物を大洪水から救った様に、介護看護で悩むあらゆる人、すなわち介護看護を必要とする方のみならず介護看護している家族の方も救いたい、という思いを込めています。

地域包括ケアシステムでは利用者(患者)さんは自宅でもしくは住んでいる地域でケアを受けることを想定されています。私はこのシステムの維持において、医療の専門職であり、かつご家族に寄り添える存在としての看護師特に訪問看護師の役割が増していくと考えています。

例えば、私は医師としてクリニックで日々患者さんを診療していますが、数か月に1回の診察だけでは、患者さんの医療ニーズに十分応えていない実感があります。その様な医師(医療)と利用者(患者)さんとのギャップを埋めるためにどうしたら良いか考えた時に、訪問看護師の重要性が増すと感じました。具体的には、診察に来ない間の期間、訪問看護師がご自宅での生活の様子や健康状態などを観察し、その情報をもとに、次回の診察時に利用者(患者)さんの代わりに主治医とコンタクトする事で、個々に合った診療が出来るようにお役立てすることなどが考えられます。

それ故、訪問看護ステーションの開設を思い立ったのは、今まであまり知られていなかった訪問看護ステーションの役割を周知することで、地域医療での方舟として、介護看護を必要とする方のみならず、その方のご家族も含めてサポートしていきたいというおもいからです。我々は職員一同、末長く皆様とともに健康的な人生を送れる様に訪問看護を実践していきたいと考えておりますので、何卒よろしく御願い致します。

 株式会社H.L.E. 代表取締役
医学博士・医師 後藤康幸